平成20年11月15日 獅林麦浪忌句会

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献句、弔句

 

                     麦浪忌献句

      駆け抜ける刻の迅さや麦浪忌

的場秀恭

      和尚逝き四十七年麦浪忌

森 一心

      すこやかな衣子姉のゐて麦浪忌

大平久子

      一つ増す柿の年輪麦浪忌

あめ・みちを

      天上に侍る愛弟子麦浪忌

長清水美代子

      照子姉のあの笑顔亡き麦浪忌

平橋道子

      嘴の痕ある熟柿麦浪忌

梶谷予人

 

 

                   故天日照子様へ弔句

      天の日の翳りてよりの寒さかな

的場秀恭

      新たなる忌日へ冬が音もなく

家永衣子

      鵙一声照子姉逝くを惜しみけり

森 一心

      照子姉の大きな空席麦浪忌

大平久子

      冬うらら照子姉も居る黄泉の句座

あめ・みちを

      麦浪忌姉の達筆のまなうらに

香田きぬ

      振り向かず花野へ消ゆる静かな背

長清水美代子

      それとなく別れ告げしや木の実雨

高原疆次

      秋天や夫の許へ行きませり

平橋道子

      照子姉と語りゐるかも鵙高音

梶谷予人