獅林三月例会(寝屋川句会)(平成30年3月10日)

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作品集 1  兼題 「椿」 


 

 主宰作品             

           拾ひ来てさてと椿の置き所  

 

 的場  秀恭

 以下会員作品      主宰選句

 

  炎立つごと坪庭の落椿

  江草   純子

 

  棘もたぬうつくしきもの花椿

 梶谷   予人

 

 崖下の日本海荒れ山椿

 田畑   房子

 

 白椿日の薄ければ影もまた

 根来久美子

  紅椿恋に期間のありにけり

  華  呼々女

 

 逝きし人の句集ひらけば椿落つ

 矢野   悦子

 

 白椿咲いて許せる心あり

 高橋   幸子

 

 椿落つ音つくばいに紅き音

 阪本      彰

 

 はこばれし椿ごはんはおままごと

 藪内 ミユキ

 

 ほつほつと侘助の咲く朝の庭

 佐々木まゆみ

 独り居の楽しみありや落椿

 浜田   清美

 

 晴れ渡り一重椿の紅ラッパ

 大原 ふじ子

 

 閑けさへ紅の糸引き椿落つ

 柄須賀咲智子

 

 島椿咲きたる港船の着く

 有馬   正恵

 

  片隅に庭より白き雪椿

 平田   市子

 

 背丈こす父残せし椿かな

 川北   陽子

 

 宇多喜代子初めての句の落椿

 森      一心

 山椿われの知らざる色極め

 池田恵美子

 

 好きな子にかけたき椿の首飾り

 高松  惠子

 

 暮れ残る海を向こうに椿落つ

 森本加寿子

 

 ころがりぬ同じ方向く落椿

 大庭   宣子

 

 ままごとの店先に置く落椿

 的場 ヒサ子

 

 悲しみに変る一瞬椿落つ

 藤本   一美

 落ちてなほ紅の際立つ寒椿

 大本   和俊

 

 洛北や蕾ほどかぬ椿寺

 田原   知子

 

 せせらぎに浮かぶ椿や三十郎

 小林   順子

 

 子らつなぐ母のいといし紅椿

 小寺   保子

 

 吟行に来れた幸せ八重椿

  大平   久子

 

 月影に刃なけれど椿落つ

 山浦   純

 

 落ちるとき一瞬宙に浮く椿

 田中      俊

 

 先人の句碑に万花の白椿

 諸岡   玲子

 

 煉獄の浄めの炎(ほむら)落椿

 あめ・みちを

 大輪の椿一輪庭明り

 川部   秀江

 

 苔に落つ乙女椿の無垢無疵

 奥村   遊山

 

 早咲の椿の噂廻り道

 小西   由起

 

 教会のオルガン洩るる白椿

  松島   圭伍

 

 華やかに咲きても淋し薮椿

  増岡  一代

 未練なぞ捨てっちまえと椿落つ

 森   麻季

 

 佐渡に生れ母は堪忍雪椿

 富田   恭子

 

 明日はまた何を夢見ん八重椿

 田渕   豊久

 

 肉厚き椿の落ちて息づきぬ

 大竹   昌子

 

 萩焼に一輪挿して山椿

 津?小百合

 

 人無しの庭の椿は咲きほこり

 大野  恭子

 

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