獅林大阪例会(平成24年7月7日)
作品集 1 当季雑詠
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主宰作品 燃え尽きるまでを漂ふ蚊遣り香 的場 秀恭 |
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以下会員作品 ○ 主宰選句 |
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蛍火へ手の吸ひ込まる草の中 |
乳原 孝 |
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宛名の字はみ出しさうな夏見舞 |
増田 雅子 |
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七夕や心に紡ぐ赤い糸 |
大本 和俊 |
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好きな人来れば鳴るなり軒風鈴 |
森 一心 |
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○ |
許す気になって眺むる濃紫陽花 |
田中 俊 |
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堂涼し布袋は臍で笑ひをり |
田中 康雄 |
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置き傘のすべて望まれ梅雨の駅 |
馬場 豊子 |
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一と塩にいのち伸縮なめくぢり |
あめ・みちを |
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稜線の一際高し梅雨明くる |
松島 圭伍 |
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こまごまと色の魔術師額の花 |
根来久美子 |
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ポケットのハンカチけふを知りつくす |
松島 圭伍 |
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蟻の餌は柩のごとく担がれて |
あめ・みちを |
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出た言葉引っ込められず拭う汗 |
田中 俊 |
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手で割けば旨さしたたる漬茄子 |
大平 久子 |
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粗塩の繊細を食ふ鮎料理 |
乳原 孝 |
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梅雨晴間取り越し苦労はせぬと決め |
伊藤 菊代 |
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齢のこと笑顔でそらすアロハシャツ |
平井 孝治 |
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迷ひてもいつもの願ひ笹飾る |
山下 静子 |
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○ |
逢ひたきは缶蹴り仲間星祭 |
岸 薫 |
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瑠璃色の地球を願ふ星祭 |
駿河谷敏枝 |
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梅雨空や日の差す街は遠い街 |
小原 勝 |