獅林寝屋川例会(平成23年3月26日)
作品集 1 兼題 「鶯」
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主宰作品 うぐひすの息継ぎを聞く写経堂 |
的場 秀恭 |
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以下会員作品 ○ 主宰選 |
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うぐいすや杖を置きある登山口 |
二宮 節子 |
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鶯や山の挨拶交しつつ |
大原ふじ子 |
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鶯のつぎの声待つ待避線 |
根来久美子 |
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○ |
初孫の寝息に添いし初音かな |
堀 芳子 |
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鶯やつづく二の声黙し待つ |
田中 康雄 |
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○ |
歌ふため鶯は世に生まれけり |
森 一心 |
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葉隠れの鶯の声こぼれ出づ |
大庭 宣子 |
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うぐひすや悲しき町に美しく |
乳原 孝 |
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公園をぬけて買物初音かな |
富田 恭子 |
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鶯の来て明るさや狭庭にも |
澤田 稔子 |
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手に翳すマイク初音を余さずに |
田中 俊 |
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鶯という借景のほしいまま |
高橋 幸子 |
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鶯や妻の口笛上手くなる |
あめ・みちを |
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鶯や息止め手止め耳凝らす |
柄須賀咲智子 |
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猫八の至芸の如くホーホケキョ |
小原 勝 |
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○ |
筆を手に耳を澄まして初音待つ |
平田 市子 |
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告げること告げて鶯去りにけり |
東 徹 |
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鶯や大地の鼓動受け止めり |
有馬 正恵 |
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木から木へ声を残して春告鳥 |
塩坂 和子 |
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廃城の森さまよへば初音かな |
野村 朴人 |
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○ |
鶯や祖母を恋しと思ふとき |
大平 久子 |
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鶯や米三合を磨(と)ぐ朝(あした) |
藤井 洋子 |
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笹鳴の確か聞える山背かな |
川部 秀江 |
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鶯の声追う眼まぶしかり |
久山田鶴子 |
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鶯に腰を休める杖一つ |
荒木 律子 |
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神苑につと歩をとめる初音かな |
田中 幸雄 |
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鶯のふたたびの声歩を伸す |
小西 由起 |