獅林豊中例会 (平成21年9月26日)

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作品集 3  当季雑詠 

 

主宰作品

           参道を風の自在にこぼれ萩

 

的場 秀恭

以下会員作品    主宰選句   主宰特選句

 

追突も渋滞も無く蟻の列

須藤みさを

 

闇の夜を従え虫のわが世かな

山浦  純

  

憂きこともさらりと躱す秋の蝶

駿河谷敏枝

 

一蝉の鳴き熄みそれが竟(つひ)の蝉

田中 芳夫

 

山覆う霧が花野を小出しにし

木村あつし

 

写経する足の痺れや夜の長し

田中 幸雄

 

ひと駅を歩いて帰る敬老日

森   一心

  

十五夜の凛と追ひ来る路地までも

澤田 稔子

 

子らが居てひとりひとりの秋の暮

平井 孝治

 

天高し機影の点となるまでも

増田 雅子

  

つくづくと長し銀杏の御堂筋

安田ミヨ子

 

引き算の人生(みち)今を生き天高し

中田 裕子

 

ポケットの数に合はせて柿をもぐ

的場ヒサ子

 

口笛の主は何方や秋うらら

有馬 正恵

 

農夫去り刈田見通す道祖神

平橋 道子

   ◎

新涼や受けとる嬰の湯の香り

三ツ木尚子

   ◎

コーラスは瀬戸の花嫁敬老日

田中   俊

 

子の笑顔揺れてコスモスより高く

乳原   孝

 

枝豆や本心はまだ明かさざる

東     徹

 

越前の風と思へり蕎麦の花

梶谷 予人

 

もぎたての葡萄弾ける口の中

山村 絹子