獅林豊中例会   (平成21年9月26日)

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作品集 1    兼題 「蜻蛉」

 

主宰作品

                       野へ沈む光のかけら赤とんぼ

 

的場 秀恭

以下会員作品    主宰選句   主宰特選句

 

焼跡に秘密基地あり赤とんぼ

岸    薫

  

無縁塚の草に触れゆく赤とんぼ

根来久美子

 

一瞥の目玉恐ろし鬼やんま

須藤 みさを

 

峡慕情落暉の中の赤とんぼ

田中 康雄

 

人の世を複眼で見る鬼やんま

森   一心

  

釣竿の先をおさへる赤とんぼ

田中  幸雄

 

向き合はせ群に安らぐ赤とんぼ

山下  静子

 

案内の友に寄り添ひとんぼ飛ぶ

増田  雅子

 

赤蜻蛉意のあるごとく追ってくる

中田  裕子

 

交みたる蜻蛉眩しき真昼空

久山田鶴子

    

蜻蛉の幼な手にありうち震え

大庭  宣子

 

蜻蛉や幼き指に来し事も

有馬  正恵

 

鬼やんまエースはだれも孤独なり

三ツ木尚子

 

駅長は一人三役秋茜

青山   正枝

 

赤とんぼ子はもう風呂を共にせず

乳原     孝

   

絵日記の最後のページ赤とんぼ

田中     俊

 

白組も応援してね赤蜻蛉

小原    勝

 

先頭のすぐ向き変へる赤とんぼ

東      徹

 

浮き浮きと風に逆らふ赤とんぼ

梶谷  予人

 

人里を恋ふ日もあるや赤蜻蛉

高原  疆次

  

つがひ飛ぶ蜻蛉に湖の風やさし

野村  朴人