平成20年9月27日獅林豊中例会

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作品集 1    兼題 「萩」

 

主宰作品

                       萩こぼる唯それだけに灯ともせり

 

的場秀恭

以下会員作品    主宰選句   主宰特選句

 

屋根の反り美しき鐘楼萩の花

根来久美子

 

白萩やこぼれて遠き日をかへす

岡 美智子

 

暮れ早し私語慎みて萩の寺

田中康雄

 

千年の昔を今に萩の寺

森 一心

 

さりげなく唱ふ念仏萩の寺

田中湖風子

  

駆けて来る子犬の尻尾萩こぼす

大村佐紀子

 

小さくとも可憐に寄り合う萩の花

島田スマ子

 

山門をくぐれば萩の波寄せる

塩坂和子

   

白萩の枝垂れて少女を包みけり

大庭宣子

 

紅萩のこぼれる雨の石畳

久山田鶴子

 

萩の波小さき花には小さき蝶

堀之内鼓潭

 

ひとつぶの萩のしづくとして生きる

乳原 孝

 

摩耶夫人ゆかりの山の萩さかり

野村朴人

 

暮れゆくを待てるこころや萩月夜

須藤 みさを

 

み仏のやさしき笑顔こぼれ萩

平井孝治

 

しだれ萩風立ち客を手招きす

山浦 純

 

弔問を受けしごとくに萩こぼる

東  徹

 

万葉の風にゆすられ白き萩

駿河谷敏枝

 

軽やかも重たげもあり萩の揺れ

あめ・みちを

 

山門へ続く石階萩乱る

田中幸雄

  

過ぎし日の思い出手繰る萩の道

中田裕子

  

閂の堅く閉ざされこぼれ萩

青山正枝

 

旧仮名の音で鳴る鐘萩の寺

小原 勝

 

瑶珞の野萩に出会ふみちのく路

梶谷予人

 

萩こぼる道の彼方の月日かな

井上幸郎

 

立石寺登りつめれば萩の海

田中 俊

 

風ありや魚信のごとき萩の揺れ

高原疆次