平成20年9月27日獅林豊中例会

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作品集 2    当季雑詠 

 

主宰作品

                    鳥渡りきつて孤独のはじまりぬ

 

的場秀恭

以下会員作品    主宰選句   主宰特選句

 

秋彼岸孫の念仏よく透る

平井孝治

 

秋天に白光放つ聖母像

野村朴人

 

鬼やんま引き返すとはつれなかろ

田中湖風子

 

人待てばグラスに透ける秋薔薇

澤田稔子

  

言いそびれしことも忘れて秋夕焼

島田スマ子

  

百歳を古稀と呼ぶべし秋澄めり

山浦 純

  

留守の家の塀をあふるる枝垂れ萩

久山田鶴子

 

その嘘にやさしさありぬ秋ざくら

あめ・みちを

 

電柱の等間隔に鱗雲

塩坂和子

 

自堕落に安穏の日や夕焼ける

須藤 みさを

  

鶏頭の赤を極めし重さかな

東  徹

 

露草や筆塚の文字消えてをり

根来久美子

 

秋の街露天で選ぶネックレス

中田裕子

 

吾木香面影のみなセピア色

駿河谷敏枝

 

秋の蚊に敢闘賞の赤き美酒

小原 勝

 

新涼やラジオは旧き流行歌

井上幸郎

 

コスモスに囁かれをり石地蔵

岡 美智子

  

図書館の黙沁み透る秋の雨

高原疆次