獅林第二十回北嶺忌句会 (平成30年1月29日)
作品集 1 当季雑詠
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主宰作品 温願の遺影間近に北嶺忌 |
的場 秀恭 | |
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以下会員作品 ○ 主宰選句 | ||
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待つことも楽しみのうち木の芽張る |
弘 操 |
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大寒の田に下り立つ大鴉 |
堀 芳子 | |
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○ |
梅一輪このごろ涙もろくなり |
根来久美子 |
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氷結のホースの水の出るを待つ |
牧瀬 祐子 |
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唐梅の咲きそむ露地や常のごと |
阪口 悌 |
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冬終る見た目元気な仲間達 |
大原 ふじ子 |
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淑気満つスクランブルの交差点 |
的場 ヒサ子 |
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師の顔の浮かぶ北嶺雪しまく |
増田 雅子 | |
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○ |
寒椿落ちて音なき古刹かな |
東 徹 |
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○ |
戻り来て犬全身の雪を撒く |
田原 知子 |
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師の胸にその師の遺影北嶺忌 |
森 一心 | |
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春待つや猫老いらくかふらと来し |
友成 陽子 | |
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北嶺の夜風が運ぶ雪の声 |
あめ・みちを |
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寒九郎もぬけの殻の子供部屋 |
阪本 彰 |
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影法師すぐに駆け出す春隣 |
伊東 香織 |
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ぼたん雪残る入日を惜しみ舞ふ |
山下 静子 | |
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氷面鏡髪ととのへてバスに乗る |
矢野 悦子 |
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○ |
人もまた絶滅危惧種冬銀河 |
河合 和彦 |
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雪原へ噴石吐くや白根山 |
梶谷 予人 |
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笑み返すおよばれうれし小豆粥 |
松島 圭伍 |
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○ |
心痛の顔の光れる氷面鏡 |
大平 久子 |
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三寒を四温に進め花時計 |
奥村 遊山 |
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○ |
ヨチヨチとてくてく引いて初詣 |
平田 市子 |
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○ |
湯に浸かり身ぐるみ寒をほぐしけり |
山浦 純 |
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風花やもう忘れたといふ記憶 |
高原 風太 |
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一輪車轍が描く雪の文字 |
山浦 純 |