獅林寝屋川例会(平成28年4月2日)

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作品集 1  兼題 「土筆」 


 

 主宰作品             

           幸せの余韻確かめ土筆摘む  

 

 的場  秀恭

 以下会員作品      主宰選句

 

  土筆摘む土の息づく声少し

  田畑   房子

 

  句題とて夫吾に摘みし土筆かな

 江坂志津子

 

 土筆摘み一人ぼっちになれもして

 荒木   律子

 

 陽光に競う背丈のつくしんぼ

 藪内 ミユキ

 

  三兄弟袴を競うつくしん坊

  藤原  ナヲ

 

 その場所は当主の秘密土筆採り

 小原    勝

 

 妹の昔語りや土筆摘む

 増田   雅子

 

 ほろ苦き味思いつつつくし摘む

 鳥居   弘美

 立ちどまりまた小さき手に土筆摘む

 大庭   宣子

 日の匂い風の匂いや土筆摘む

 塩坂   和子

 

 地震の地の土筆生れしか確々と

 富田   恭子

 太ぶとと空き家の庭のつくしんぼ

 大竹   昌子

 

 一雨のうれし土筆の世に出でし

 堀    芳子

 

  並び摘む母の笑顔やつくづくし

 藤本   一美

 

 土筆野や亡母在るごとく追いて摘む

 浜田   清美

 

 土筆摘むミニが気になるお年頃

 阪本      彰

     

 嬰の眼の視線の先のつくづくし

 田中      俊

 

 土筆見る母と娘に笑顔あり

 大本   和俊

 

 子どもらの囲む真ん中つくしんぼ

 高松  惠子

 

 ひとり来て無心に土筆摘んでおり

 川部   秀江

 

 低空の紙飛行機は土筆野へ

 小西   由起

 

 師の示す濃淡・掠れ筆の花 (俳画教室)

 峯松  秀吾

 

 土筆摘むみんな富みたる貌をして

 あめ・みちを

 

 土筆摘む鉄路の遠(おち)に車輛音

 奥村   遊山

 

  不立文字野に大書せよ土筆ん坊

 梶谷   予人

 あの場所と決めて早起き土筆摘み

 柄須賀咲智子

 

  つくしんぼ全部吐き出し軽々と

 田原   知子

 

 袴着け羽織欲し気な土筆かな

  森      一心

 

 つくしんぼひと夜の雨でドレミファソ

  増岡  一代

 

 世に出でてただ真つ直ぐに土筆ん坊

 松島   圭伍

 

 つくし摘む場所はないしょの幼き日

 川北 陽子

 

 土筆摘み老も童に戻りけり

 佐々木まゆみ

 

 思い出は一人占めして土筆摘む

 的場 ヒサ子

 

 初孫のよちよち歩きつくしんぼう

 諸岡   玲子

     

 青春のほろ苦き味土筆和え

 田中   秀明

 

  土筆摘む指にこぼれる青胞子

  三井   満子

  バスのりばバス来るまでを摘むつくし

  大平   久子

 

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