獅林第十八回北嶺忌句会 (平成28年1月31日)
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主宰作品 寒椿いよよ紅増す無為の午后 |
的場 秀恭 | |
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以下会員作品 ◎ 主宰特選句 ○ 主宰選句 | ||
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塾帰りのかけつこの子ら日脚伸ぶ |
増田 雅子 |
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○ |
あつけなく過ぎし一月恩師の忌 |
大平 久子 |
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○ |
袖口をまくりたがる児水温む |
峯松 秀吾 |
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てのひらを擦りあはせて春を待つ |
あめ・みちを |
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小春日に試歩始むるかポストまで |
友成 陽子 | |
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ゆったりと李朝の壺に冬木の芽 |
田原 知子 | |
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加留多取り三姉妹まだ喧嘩出来 |
岸 薫 |
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白梅の白梅として生まれ来し |
河合 和彦 |
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氷柱もて叩くつららのきんこん感 |
阪本 彰 |
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◎ |
着ぶくれの譲り合ひたる座席かな |
根来久美子 |
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この家の自由といふは隙間風 |
稲井 優樹 | |
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家族留守こたつ長長猫眠る |
矢野 悦子 |
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はんなりと生きてやらうか春隣 |
峯松 秀吾 |
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風花や亡母を探して立ちつくす |
矢野 悦子 | |
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開いてゐる電車のドアの白い息 |
門田 てる子 |
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花八つ手庭の一隅ひかりをり |
阪口 悌 |
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蒼天に雲一朶無し梅真白 |
田中 康雄 |
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遠目にも薄紅梅の空の色 |
根来久美子 |
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最高の日和恵まれ北嶺忌 |
大平 久子 |
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○ |
手袋のどこに入れよか幼ゆび |
友成 陽子 |
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○ |
新同人励まし祝う北嶺忌 |
岸 薫 |
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膳の鯛泳ぐように焼かれけり |
小西美代子 |
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一月の白い背中を風わたる |
門田 てる子 |
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○ |
歩道柵片手袋の主を待つ |
矢野 悦子 |
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初氷きのうの記憶閉じ込めて |
田中 秀明 |
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新海苔の艶輝きて封を切る |
田中 秀明 |