獅林奈良例会(平成25年5月18日)
作品集 2 当季雑詠
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主宰作品 滴りは果てず思案は尽きぬまま |
的場 秀恭 |
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以下会員作品 ○ 主宰選 |
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奈良青葉木綿の風をよろこべり |
岸 薫 |
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緋のつつじ群れて力のある如し |
塩坂 和子 |
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群れてゐて向きそれぞれの金魚かな |
東 徹 |
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白扇の描く俳画に一字添へ |
峯松 秀吾 |
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髪切つて皐月の道を闊歩する |
向山 純子 |
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フルートの音色しなやか麦の秋 |
大庭 宣子 |
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万緑に風の道あり奈良格子 |
塚田 和枝 |
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父の背に寝入りし子の手金魚玉 |
森中 繁子 |
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おほかたは花より団子鰻食ぶ |
新居 純子 |
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滝壺のたぎりに濁りなかりけり |
田中 康雄 |
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ぱつと散る金魚追ひつめ掬ひけり |
田中 邦夫 |
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妖精の通りし証し若葉風 |
森 一心 |
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新茶くむ終の一滴しぼりけり |
角井 くみ子 |
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○ |
夏めくや舞妓は小さな紅をさす |
井上 幸郎 |
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若葉風少しぬる目の茶粥くる |
長谷川澄江 |
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古都の風脳活性化五月晴 |
中木村清子 |
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○ |
風鈴や気分で変る音の色 |
高砂 昭子 |
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新緑に染まり詩ごころふくらみぬ |
大平 久子 |
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○ |
夏つばめ日にぶつかつて反転す |
乳原 孝 |
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聞き役は箸を静かに冷奴 |
大村佐紀子 |
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面影のほのかに添へり額の花 |
岡 美智子 |
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○ |
水を得て涼しき石となりにけり |
あめ・みちを |