獅林奈良例会(平成25年5月18日)

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作品集 1  兼題 「金魚」

 

    主宰作品             

           教室の午後を和ます金魚かな        

 

  的場  秀恭 

 以下会員作品   主宰選   

 

  藻に鰭を絡めて金魚眠りけり

  あめ・みちを

  

  余生とはいつからのこと金魚飼ふ

 井上  幸郎

 

 金魚掬ひ逃げ惑ひつつ泳ぎをり

 角井 くみ子

 

  路すがらきんぎょう売の声泳ぐ

 大平   久子

    

 十年(ととせ)生きし金魚を土に葬れり

 森中   繁子

 

 郷愁の景の中なる金魚売り

 香田   きぬ

 

 金魚跳ね一瞬日差し散らしけり

 新居   純子

  

 出目金の目に魂の光るかな

 野村   朴人

 

 移し替えしばし金魚の片泳ぎ

 塚田   和枝 

 

 横顔がご自慢らしき金魚かな

 岩佐世紀子

 

  出目金の尾鰭は流麗時流る

 澤田   稔子

 

 金魚田の土手より続く城下町

 田中  邦夫

 

 赤はみんな女名前の子の金魚

 岡  美智子

 

 とび出して金魚一匹あらがへり

 長谷川澄江

 

 風やさし金魚は金魚の憩いあり

 大庭   宣子

 

 近寄れば逃げてふりむく金魚かな

 峯松   秀吾

 

 好きな子の名前をつけて金魚かな

 池田   慶子

 

 やすやすと金魚幼の手を逃れ

 増田   雅子

  

 問診のごと金魚鉢ノックする

 東    徹

 

 金魚田の広きを狭く押し合へる

 根来久美子

 

 色どりをすくはれ金魚売られけり

 大村佐紀子

 

 琉金に風あるごとし玻璃のなか

 田中  康雄

 

 花魁のやうな金魚を身請する

 小原     勝

 

 なゐの朝水に別れし金魚かな

 梶谷   予人

               

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