麦浪忌句会(平成16年11月13日)

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作品集 2

           もう視線届かぬ辺り鳥渡る 的場主宰
                      印は主宰選句
年下の男友達返り花 牧瀬祐子
今年また柿に集ひし麦浪忌 田中芳夫
山河荒れ土赤裸なり冷ゆる朝 梶谷予人
枯蟷螂年貢の納め時思ふ 天日照子
着せ替への菊師取り巻く人だかり 竹下一善
主無き冬座敷(ざしき)に帰りて亡きと知る 山浦 純
霧襖より大原女の赤襷 田中康雄
定年の漢が嵌(はま)る木の実独楽 須藤 操
庭の菊先ずは供花とし切られけり 大畑よしえ
通り過ぐ煙草の匂い今朝の冬 荒木律子
夢に見し麦浪軒や初紅葉 富田恭子
寄り添いて潜める鯉や秋の水 澤田稔子
  さよならがどこかに棲みぬ秋の風 乳原 孝
ぽんぽんとけまり祭りや薄紅葉 牧瀬祐子
幼子に綿菓子うれし秋祭り 畑山喜美代
飛火野の彩となりたる櫨紅葉 竹下一善
聞くならく露麦のきずな秋風碑 森 一心