獅林七月例会(平成17年7月16日)

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                       作品集 3  当季雑詠

     も一人の敵は我かもサングラス 的場主宰
                 以下 会員作品 は主宰選
遠雷やま直ぐ立ちたる鹿の耳 竹下一善
鮮血を飛ばし薮蚊を叩きけり 竹下一善
ここだけを風の流るる夏の川 乳原 孝
西日なか皆反面に闇を持つ 乳原 孝
万緑の洩れ日啄む神の鶏 長清水美代子
蚊帳吊れば魔法の如く昭和かな 森 一心
蛍狩り若き夫婦に戻りたり 平井孝治
梅雨はげしせつなきまでに嬰(こ)が泣きて 山本フミ子
万歩計がとび出してゆく梅雨晴間 大平久子
梅雨晴間一線白めく湖面の奥 山下静子
本物に彼の地の南風やゴッホ展 小原 勝
身の丈を越す仕事せむ夕焼雲 増田雅子
めりはりのない昼さがり梅雨に入る 畑山美代子
蝉穴や地底に潜むテロリスト 長清水美代子
広畑に風の帯あり盆とんぼ 梶谷予人
夜濯ぎの妻は一日を濯ぐかに 乳原 孝
粋筋の骨董探す薄衣 竹下一善
湖よりの風に波立つ青田かな 浅見雲舟