獅林豊中例会 (平成22年9月25日)

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作品集 3  当季雑詠 

 

主宰作品

           微笑みて乙女に戻る花野かな

 

 的場  秀恭

以下会員作品    主宰選句 

 

外人青年戛戛踊りの下駄鳴らす (郡上をどり)

 田中  芳夫

 

新涼や天衣無縫の観世音

 塩坂   和子

  

秋天に花穂ちりばめ遥かなる

 大庭   宣子

 

雷去りて無事確かむる花の鉢

 有馬  正恵

 

望郷の丘に上れば小鳥来る

 根来久美子

 

一人には独りの言葉風の秋

 乳原    孝

 

名月の光に任せて筆走る

 平田   市子

  

法話聴く心清しき秋彼岸

 山村   絹子

 

秋暑し子に託すもの大きくて

 澤田  稔子

 

方言がどつと入り混む単線車

 山下   静子

  

海老蔵の鋭(と)き眼力(めぢから)や涼新た

 井上   幸郎

 

陽の射せばゆらりと転ぶ芋の露

 田中   俊

 

はぐれ来て三和土(たたき)のすみにちちろ鳴く

 山浦    純

 

降り佇ちて陶狸労(ねぎら)う今朝の秋

 西森   蓮子

 

新涼やパンにラー油をつけてみる

 小原      勝

   

月天心最も近き観覧車

 田中   康雄

   

蒲の穂や一期一会の美術館

 駿河谷敏枝

 

おひさまが朝からひかる運動会

 あめ・みちを

 

月仰ぎ露月栖月偲びけり

 森    一心

 

望の月心洗はれ空になる

 梶谷  予人

 

彼岸花今年は咲かぬ咲かぬかも

 田中  幸雄

 

秋旱問わず語りを繰り返す

 田渕      豊

 

足うらに花野やさしき仏道

 平井  孝治

 

秋麗重荷降ろして旅の雲

 増田   雅子

海に向く浜のベンチや秋の雨

 阪本      彰