獅林寝屋川例会(平成22年3月13日)

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作品集 1  兼題 「菜の花」

 

    主宰作品             

           菜の花の風に始まる夜明けかな        

 

  的場  秀恭 

 以下会員作品   主宰選    主宰特選

  菜の花に染まりし嬰の大欠伸

  山崎  貞子

 

  一勺の酒旨味増す花菜合え

 久山田鶴子

 

 菜の花や陽あたる大地を尽しけり

 大庭   宣子

 

  菜の花の籠一杯に子の笑顔

 道上  春子

     

 単線の電車が運ぶ花菜風

 田中   幸雄

 

 心打つ本に出合ひし菜の花忌

 大平   久子

 

 菜の花に跼み幼なに語ること

 根来久美子

 

 菜の花の色に酔うなりちらしずし

 勝     一代

 

 菜の花や子牛の啼きて母を呼ぶ

 野村  朴人

 

 菜の花や大河三川合流す

 森     一心

 

  菜の花や忘れることの多き日々

 藤本  一美

 

 菜の花の向かふ開聞動かざる

 増田   雅子

     

 菜の花や水郷賑わう舟着場

 柄須賀咲智子

 菜の花にやがて埋まる遠電車

 あめ・みちを

 

 曇天の憂さ吹き飛ばす花菜かな

 三井  満子

 菜の花や村を貫く高速路

 二宮  節子

 

 菜の花や白杖の人佇ちつくす

 池田恵美子

 

 食卓が画卓となれり花菜画く

 富田  恭子

    

 菜の花の縁取る湖に逆さ富士

 小原      勝

 

 菜の花や声満ちている小学校

 坂口  高子

 

 雨の日の色を深める花菜畑

 木寺   茂子

 

 菜の花をちりめん皺の葉が被う

 小西   由起 

 

 一膳を飾る一品花菜漬

 向山   純子

 

 風に聞く菜の花畑あるといふ

 高原   風太

 

 菜の花の畑一面のひかりかな

 江坂志津子

     

 菜の花の昏れてなほある一本道

 山本 フミ子