平成21年12月12日 (獅林忘年句会)
作品集 1 当季雑詠
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主宰作品 日記買ふ自分の真(まこと)探したく |
的場 秀恭 |
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以下会員作品 ○ 主宰選句 ◎ 主宰特選句 |
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酔い崩れ父の帰宅や年忘れ |
平井 政博 |
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躁の字も鬱の字もあり古日記 |
小原 勝 |
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秋空に捕球し投げる声彈む |
岡部 卓雄 |
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○ |
繁昌は遠き日のこと町師走 |
森本加寿子 |
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◎ |
風邪の子を額で計る母のくせ |
山浦 純 |
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○ |
頂点を競うスケート華やげり |
久山田鶴子 |
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ノラでなく久女でもなく毛糸編む |
あめ・みちを |
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水鳥の喧騒昆陽に日が昇る |
田中 康雄 |
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佇めば身は一管の虎落笛 |
吉川 唯秋 |
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いろ褪せし写真いち葉冬薔薇 |
青山 正枝 |
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煤逃げに蹤き来し妻と喫茶店 |
田中 芳夫 |
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冬の川沿いて歩いて淀屋橋 |
有馬 正恵 |
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路地ごとに足とめて見る冬茜 |
平井 孝治 |
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何はともあれ十二ん月の髭を剃る |
田中 邦夫 |
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歳のこと忘れ張り切る十二月 |
山村 絹子 |
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切干を噛めばじんわり日の恵み |
辻垣内幸子 |
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言い訳を探す空しさ隙間風 |
田中 俊 |
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◎ |
思ひきり過去を破りて貼る障子 |
大平 久子 |
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逆光にうつくしきもの枯尾花 |
梶谷 予人 |
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いつからか子はサンタの名口にせず |
森 一心 |
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○ |
葛湯吹き癒やさる味を掬ひけり |
中田 裕子 |
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越前の蟹茹老婆ほおかむり |
清水 良三 |