平成19年9月15日(獅林豊中句会)

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作品集 2 当季雑詠

主宰作品

          鹿の目の笑ふてをらず人を恋ふ

的場秀恭
以下会員作品 ( 主宰選句、主宰特選句)
  犬よ踏むな千の瞳の蛍草 田中康雄
  茄子たわわ自慢の父の手より享(う)く 三木市子
  虫の音やいつかに似たる今宵かな 三ツ木尚子
  露草や記憶の束を小さく抱き 駿河谷敏枝
  唖蝉や動員学徒の遺稿文 須藤みさを
  ご飯だよ秋刀魚の焼ける匂来る 林のぶえ
  身を賭する職なにもなく秋の風 森 一心
  八月の硬球九月の片隅に 乳原 孝
  日射病何処吹く風の葛蔓 田中幸雄
  ともしおく灯の一つあり虫の闇 塩坂和子
  拡大鏡据へて装ふ敬老日 大平久子
  燃えつきて生命短かし曼珠沙華 久山田鶴子
  敗戦や虫のみすだく焼土かな 平井孝治   
  奥入瀬のせせらぎに聴く秋の声 田中 俊
  上梓成る友の句集や秋序章 小原 勝
  くちびるの動くたび残る暑さかな あめ・みちを
     

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