平成28年11月12日 獅林麦浪忌句会
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主宰作品 冬の水底に町あり暮るるまで |
的場 秀恭 | |
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以下会員作品 ○ 主宰選句 | ||
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初冬や君の左手僕右手 |
友成 陽子 |
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近頃はラジオのファン文化の日 |
小原 勝 |
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○ |
子等育つここがふる里紅葉燃ゆ |
えんどうたえこ |
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眠られぬ夜は夜長のあるがまま |
真嶋 克成 | |
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マフラーを捲いて淋しさひた隠す |
田中 俊 |
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火を使ふ生き物として冬迎ふ |
あめ・みちを |
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畝傍より香久山あたりひとしぐれ |
山浦 純 |
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全学連みたいな案山子畑守る |
田原 知子 |
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○ |
曖昧に生きてきてまた冬が来た |
大本 和俊 |
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御佛(みほとけ)と同じ顔して秋仏師 |
金子 和子 |
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しぐれとはさびしいしずく影うごく |
門田 てる子 |
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風邪引きて朝夕の薬倍に増え |
野村 朴人 |
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霜明り普門寺の庭清めけり |
堀 芳子 |
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○ |
絵本閉じ夜長に眠る子に毛布 |
平田 市子 |
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大姉なき初麦浪忌秋の風 |
森 一心 |
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○ |
麦浪忌来れて良かつたもみじ照る |
大原 ふじ子 |
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口先と判る挨拶冬に入る |
増田 雅子 |
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焼芋を入れ熱々の紙袋 |
的場 ヒサ子 |
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小春風夫と唱和のボブ・ディラン |
阪本 彰 |
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落つるかと手を差し延べし秋の蝶 |
矢野 悦子 |
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ぼろぼろの翅を大事に秋の蝶 |
田原 知子 |
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富有柿の甘さに母を思ひ出す |
野村 朴人 |
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冬うらら五分遅れのホームにて |
友成 陽子 |
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○ |
小走りの仔犬を追うて初時雨 |
山本 敦 |
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小鳥来る衣子大姉に会ひに来る |
大平 久子 |
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嵯峨菊の淡きためらひ老施設 |
江草 純子 |