獅林七月例会(平成28年7月9日)
作品集 3 当季雑詠
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主宰作品 冷蔵庫先づ開ける癖下校の子 的場 秀恭 | ||
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以下会員作品 ○ 主宰選句 | ||
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空蝉の闇を恫喝するかたち |
河合 和彦 |
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何もかも捨てて発ちたし水中花 |
山浦 純 |
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香水と無縁の日々を過しけり |
新居 純子 |
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○ |
拭き進む干竿の先蜘蛛の糸 |
牧瀬 祐子 |
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風に香をこぼしてをりぬ扇の手 |
あめ・みちを |
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立葵かたぶくまでに花つけて |
梶谷 予人 |
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白あじさい信号待ちの出会いかな |
有馬 正恵 |
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裸の子裸の父と四つに組む |
阪本 彰 |
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駆足で逃げる我が児に夏帽子 |
平田 市子 |
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捩花のねぢれる先に光待つ |
増田 雅子 |
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○ |
紫陽花の紺のしたたる水間寺 |
平井 敬子 |
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炎天や一樹の影にベビーカー |
森本加寿子 |
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振り向いて登つて来いと黒揚羽 |
的場 ヒサ子 |
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○ |
山峡やきらめく滝に風触れる |
吉村 恵子 |
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蝉の殻アガパンサスの花みつめ |
辻垣内幸子 |
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夕焼けに届けとばかり缶を蹴る |
田中 俊 |
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白南風や蛸足ハンガーくるくると |
阪口 悌 |
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滔々と力漲る梅雨の川 |
田中 康雄 |
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ハルカスに梯子を降ろすはたた神 |
奥村 遊山 |
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世の中を斜めに見たるサングラス |
岸 薫 |
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○ |
絵扇につと隠したる欠伸かな |
松島 圭伍 |