平成27年11月14日 獅林麦浪忌句会
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主宰作品 畳目の芯まで透けて小春かな |
的場 秀恭 | |
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以下会員作品 ○ 主宰選句 | ||
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もう十年家主気取りのかまど猫 |
あめ・みちを |
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南京櫨大和には無き朱を湛え |
家永 衣子 |
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手の平と同じくらいの紅葉取る |
平田 市子 |
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秋深しふと口ずさむ反戦歌 |
小原 勝 | |
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小春日や心にゆとり親介護 |
浅井美代子 |
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○ |
静けさを我と分け合い木の実落つ |
田中 秀明 |
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小春日の二人に一つ乳母車 |
金子 和子 |
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迎ふるに柿に梯子を掛けてあり |
根来久美子 |
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百一歳石蕗の明りのいつまでも |
松島 圭伍 |
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白寿過ぐ衣子師も居て冬ぬくし |
森本加寿子 |
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横長を縦長にして蛇穴に |
阪本 彰 |
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明日は明日今日は今日とて新酒酌む |
増田 雅子 |
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白菊を供へ麦浪多津女の忌 |
森 一心 |
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我も寝釈迦もみぢ明りに包まれて |
梶谷 予人 |
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気の弱き犬ほど吠えて烏瓜 |
田原 知子 |
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○ |
小春日のまん中にゐる子猫かな |
門田 てる子 |
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顔洗う桶一面の秋思かな |
河合 和彦 |
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渋くとも柿に天地の味の凝る |
野村 朴人 |
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冬に入るどの家の灯もふくらみぬ |
大平 久子 |
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風立ちぬ風の虜となる落葉 |
田中 俊 |
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麦浪軒石蕗の黄色の笑ひ合ふ |
澤田 稔子 |