獅林寝屋川例会(平成27年3月14日)
作品集 1 兼題 「暖か」
|
主宰作品 お帰りと言葉のありてあたたかし |
的場 秀恭 | |
|
以下会員作品 ○ 主宰選句 | ||
|
|
身の程に余生ゆるりと暖かし |
荒木 律子 |
|
|
暖かや人それぞれに花咲いて |
中木村清子 |
|
|
同病の労り合うて暖かし |
大庭 宣子 |
|
|
暖かやつい入れ替へる本の棚 |
田原 知子 |
|
|
庭園の石まろく濡れあたたかし |
塩坂 和子 |
|
|
あたたかや大きく揺らす耳飾り |
的場 ヒサ子 |
|
○ |
あたたかや傘寿のわれに母ありて |
藤本 一美 |
|
|
あたたかや賓頭盧さまは陽を纏ふ |
田中 康雄 |
|
|
あたたかや土の息吹の香りたつ |
川北 陽子 |
|
|
暖かな茶の間の集い遠くなり |
小西 由起 |
|
|
暖かやからくり時計午後三時 |
松島 圭伍 |
|
|
暖かな息子の傍(そば)で子守唄 |
平田 市子 |
|
○ |
日々癒えて夫の退院あたたかし |
佐々木まゆみ |
|
|
夢抱へ出発する子あたたかし |
駿河谷敏枝 |
|
|
暖かや地蔵の肩に雀の来 |
増田 雅子 |
|
○ |
受付の笑みあたたかき雛句会 |
峯松 秀吾 |
|
|
そつと抱く稚の重さの暖かし |
田畑 房子 |
|
|
うたた寝に掛けられるもの暖かし |
小原 勝 |
|
|
ランドセル抱きて眠る子暖かし |
大竹 昌子 |
|
|
暖かや何時も誰かに支えられ |
大原 ふじ子 |
|
|
闇をぬけ励むことありあたたかし |
池田恵美子 |
|
|
伝統のもてなし句会暖かし |
岸 薫 |
|
|
暖かや陽射しの中に蝶が舞ふ |
大本 和俊 |
|
○ |
暖かな光の雫大地燃ゆ |
藤本 政子 |
|
|
暖かやその口癖は母のもの |
森 一心 |
|
|
眠りつつ乳飲む子犬あたたかし |
浜田 清美 |
|
|
暖かや眠気を誘う美容室 |
有馬 正恵 |
|
|
凭れをればあたたかくなる父の背 |
あめ・みちを |
|
|
暖や畝打つ手にも力湧く |
堀 芳子 |
|
|
巡回のナースの笑顔暖かし |
川部 秀江 |
|
|
暖かや何かが動く手水鉢 |
高松 惠子 |
|
|
背負いたる子のあたたかさ忘れまじ |
江草 純子 |
|
|
あたたかや赤子の寝顔また笑ふ |
大平 久子 |
|
|
子の嘘に騙されてやる母ぬくし |
奥村 遊山 |
|
|
握手して添へる左手あたたかし |
東 徹 |
|
○ |
暖かや終始無言の父の檄 |
阪本 彰 |
|
|
暖かやあなたが傍に居ればなほ |
田中 俊 |