獅林寝屋川例会(平成26年3月15日)

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作品集 1  兼題 「芽」 


 

 主宰作品             

           単線の一と駅ながし木の芽風  

 

 的場  秀恭

 以下会員作品     主宰特選句     主宰選句

 

  ものの芽の天を仰ぎて育ちけり

  荒木   律子

 

  木の芽風瀬戸内海にかかる橋

 諸岡   玲子

 

  木の芽雨山一瞬に躍動す

 浜田   清美

 

 ものの芽のほぐるる月日信じつつ

 山本 フミ子

 

  芽柳の色まだ浅き朝の風

  田畑   房子

 

 そぞろ行くふるさとのみち木の芽道

  阪口    悌

  日を浴びて膨らむ花芽天を指す

 大竹   昌子

 

 庭隅に何の芽一つ二つ三つ

 川北   陽子

 

 芽柳の白く光りて風そよぐ

 大本   和俊

 

 草の芽にためらひがちな草の色

 乳原    孝

 

 ものの芽や日増しにふえる旅雑誌

 柄須賀咲智子

 

 裏庭の彼岸桜の芽吹きかな

 道上   春子

 

 ものの芽の動き出したる地も山も

 富田   恭子

 

  陸奥や旅の夕餉の木の芽和

 田中   幸雄

 

 なほざりの篭の馬鈴薯毒芽出す

 奥村   遊山

     

 ものの芽や雲一つなき野のひかり

 高橋   幸子

     

 明日へまたつながる命牡丹の芽

 的場 ヒサ子

 

 よき知らせ芽吹き確かに雨あがり

 大庭   宣子

 大志まだ秘めたるままに牡丹の芽

 森      一心

 

 芽のうちが花よこの世は生きにくい

 中木村清子

 

 ものの芽の風のそよぎを糧として

 増田   雅子

 

 楤の芽のジュッパチパチと揚げにけり

 高松  惠子

 

 牡丹の芽ほぐるるころは君癒えむ

 大平   久子

 

 物の芽やわが体内に祖父母あり

 有馬  正恵

 

  そよ風を受ける仕度の柳の芽

 堀      芳子

 ◎

  母の添ふ登園の列木の芽萌ゆ

 峯松  秀吾

 

 今以て母の味恋ふ木の芽焼

  三井   満子

 

 春寒や山は微かな色を持ち

 田原   知子

 

 物の芽や子の栄転を喜びぬ

 増岡   一代

 

 母想ふ膳の一品木の芽和え

 田中   康雄

 

 せせらぎや日のめぐみ降る木の芽山

 藤本   一美

 

 ものの芽の息吹確や空の蒼

 澤田   稔子

 

 子の芽ばえ親の期待や石鹸玉

 佐々木まゆみ

     

 雑草の芽吹く力の漲れる

 小西   由起

 

 山茱萸の花芽の声の一つづつ

  駿河谷敏枝

 

  あの頃に母に習いし木の芽和

  川部   秀江

 

 ものの芽や膨らんでいる旅ごころ

 東         徹

 

 ものの芽や被災の大地胎動す

 あめ・みちを

 

 よき酒になれと見廻る葡萄の芽

 野村  朴人

 

 希望ほどのちひささ丸さ名草の芽

 梶谷   予人

 

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